花々の誘惑。
2014年 05月 20日
家のなかに閉じ込められるようなこの感じが、
割ととても好きだ。
リビングからは雨に滲む緑のなかに
ハイビスカスの赤、橙。
テッポウユリの純白。
マーガレットに似た名前を知らない花の黄色。
シャボン玉のようにぽこぽこ浮かぶ、
月見草の柔らかな桃色から白へのグラデーション。
ブーゲンビリアの鮮やかな朱赤。
寝室からは
華やかな薔薇のローズピンク。
咲きはじめたばかりの紫陽花の、優しい淡い青紫。
百合と、マーガレットの白。
アトリエからは
最近みつけた、はっとするようなサボテンの花の、発光するようなマゼンタ。
白詰草の優しい白。
ランタナのクリーム色と淡いピンクの粒々。
グラジオラスの強い朱色から黄色へのグラデーション。
緑の中に艶やかに浮かび上がる色とりどりの花々に、
心奪われてしまう。
絵描きとしては、
これほどに美しいものたちを素通りしてよいものか、
途方に暮れてしまう。
森も海もひかりも描きたいし、
(今はひかりを描いているし!)
けれどもこの美しく在るべくして存在している花々の、
存在意義でもある程の美しさが、
雨のなかどうしようもなく輝く。
…とりあえず月見草は描こう。
by yukotakada-work | 2014-05-20 13:34 | Comments(0)